寒くなると無性に食べたくなる「おでん」。湯気の向こうにほっこり感が広がって、心も体もあたたまりますよね。その中でも、ほくほくでやさしい甘みを感じるじゃがいもは、欠かせない人気具材のひとつ。でも実際に作ってみると、「気づいたら煮崩れして形がなくなっちゃった…」「なんだか味が中まで染みてない…」なんて、ちょっとした失敗が起きやすい食材でもあります。そんな悩みを解消するために、この記事では、じゃがいもをおでんに入れるベストなタイミングや下ごしらえのコツはもちろん、煮崩れを防ぐための工夫、さらに味をしっかり染み込ませるためのポイントまでを、初心者さんでも安心して作れるように、丁寧でやさしい表現でわかりやすくまとめています。これさえ押さえれば、失敗知らずのほっくりおいしいじゃがいもおでんが作れますよ。
1. おでんのじゃがいもを入れるベストタイミングは?
下茹でしたじゃがいもは「仕上げの20〜30分前」が目安
下茹でしたじゃがいもは、火がしっかり通りやすい反面、長時間煮込むとどうしても崩れやすくなってしまいます。なので、おでんの他の具材――例えば大根や卵などがほどよく煮えてきた仕上げの20〜30分前にそっと加えてあげるのがベストタイミングです。このタイミングだと形もきれいに保てますし、じゃがいもの中までじんわり味が入って、よりほっくりおいしく仕上がりますよ。
生のままなら「根菜と同じタイミング」でOK
もし下茹でをせず、生のまま使う場合は、大根やこんにゃくなどの“火の通りに時間がかかる具材”と同じタイミング、つまりおでん作りの最初の段階で鍋に入れてしまうのがおすすめです。はじめから一緒に煮込むことで、じゃがいも全体にじっくりと熱が伝わり、中心までふんわり柔らかく仕上がります。さらに、長めに煮込むことで出汁の旨みも自然としみ込んでいき、噛んだ瞬間にほくほく感とだしの香りがふわっと広がる、満足度の高い味わいになりますよ。焦らずゆっくり火を通すことで、家庭でも失敗しにくいおいしいじゃがいもが楽しめます。
2. 皮はむく?おでん用じゃがいもの下ごしらえ方法
皮付きで煮ると崩れにくく風味もアップ
皮付きのまま煮ると、じゃがいもの外側がしっかり守られるので煮崩れしにくく、形がきれいに仕上がります。また、皮の部分にはほんのりとした甘みや香りが詰まっていて、煮込むことでその旨みがじわ〜っと全体に広がるんです。皮付きなら、風味がぐっと深くなるだけでなく、どこか素朴で“おうちごはんらしい”温かみのある雰囲気も楽しめます。おでんが鍋でコトコト煮えていく光景にもよく似合っていて、食卓がちょっとほっこりするんですよ。
皮をむく場合は下茹でで表面を固めて
見た目をきれいにしたい場合や、皮が気になるときは、思い切って皮をむいてしまってももちろん大丈夫です。ただ、そのままだと煮込む途中で崩れやすくなるので、下茹でを2〜3分ほど軽くしておくと表面がキュッと締まり、扱いやすくなります。さらに、下茹でしたあとにいったんしっかり冷ますことで、じゃがいもの中のデンプンが落ち着き、煮込んだときに形が崩れにくくなるんです。冷めていく過程で出汁もしみ込みやすくなるので、仕上がりの味わいがぐっと良くなりますよ。
3. 煮崩れしないようにする2つのポイント
沸騰させずにコトコト弱火で煮る
おでんを強火でグツグツ煮てしまうと、じゃがいものデンプンが急に壊れてしまい、ふにゃっと崩れやすくなってしまいます。せっかく形よく仕上げたいなら、火加減は弱火〜中弱火をキープして、鍋の中で具材がゆっくり踊るような“コトコト煮”を心がけるのがいちばん。弱火でじっくり火を通すことで、じゃがいもがふっくらとしながらも型崩れしにくくなり、出汁の味も自然としみ込んでいきます。「焦らずゆっくりね〜」と声をかけてあげるような気持ちで火を入れると、びっくりするほど仕上がりが変わりますよ。
下茹でしたじゃがいもは冷ましてから入れる
下茹で後すぐにおでんへ入れてしまうと、外側はやわらかくても中心のデンプンがまだ不安定な状態のため、熱が加わった瞬間にボロッと崩れてしまうことがあります。そこで大切なのが、いったん冷ます時間をしっかり取ること。冷めていく過程でデンプンがギュッと落ち着き、じゃがいもの表面も締まっていくので、煮込んでも型崩れしにくくなるんです。ひと手間に見えますが、この「冷ます工程」を取り入れるだけで、後の仕上がりがぐっと安定して、ほくほく食感もより引き立ちますよ。
4. 味をしっかり染み込ませるコツ
一晩寝かせると驚くほど味が変わる
おでんは冷めるときに味が染み込む料理なので、火を止めたあとに一晩ゆっくり休ませてあげるだけで、じゃがいもの中までじわ〜っと出汁が入り込みます。特にじゃがいもは冷める過程で味がぐっと深まるので、翌日にはまるで別物のようにおいしさが増すんです。鍋を開けた瞬間の香りも濃くなり、口に入れたときのほっくり感も格段にアップ。時間に余裕があるなら、ぜひ“翌日おでん”の奥深いおいしさを味わってみてくださいね。
電子レンジで時短染み込みテク
忙しいときは、じゃがいもを一度取り出して電子レンジで軽く温め直すひと手間を加えるのがおすすめです。中までしっかり温まることで、じゃがいもの中心にまで出汁が入り込みやすくなり、短時間でも驚くほど味がしみやすくなります。ほんの数十秒温めるだけでも効果があり、忙しい日の“ちょい足しテク”としてとても便利ですよ。
5. 煮崩れしても食べられる?リカバリーの工夫
見た目が崩れても味は問題なし
じゃがいもが少し崩れてしまっても、実は食べるうえではまったく問題ありません。むしろ、ほろっと崩れたじゃがいもがスープに溶け出すことで、自然なとろみがついて全体がまろやかになり、より“ほっこり感”のある味わいになることも多いんです。見た目だけで「失敗しちゃった…」と思わずに、そんな変化もおでんならではの良さとして楽しんでしまいましょう。じゃがいもがスープに溶け込むことで、味に深みが増して優しい風味が広がり、結果的においしさがアップすることだってあるんですよ。
崩れたじゃがいもはスープのとろみとして活用
崩れた部分をスプーンで軽くつぶして出汁と混ぜ合わせると、自然なとろみがついて全体の味わいがぐっと深まります。じゃがいもがほどよく溶け込むことで口当たりがまろやかになり、スープが冷めにくくなるという嬉しい効果も。寒い日には、体の芯までぽかぽかと温まるような優しいおでんに仕上がるので、あえて“とろみ係”として活用してみるのもおすすめですよ。
6. おでんに向いているじゃがいもの種類は?
煮崩れしにくいのは「メークイン」
メークインは細長い形としっかりした身質が特徴で、煮込み料理との相性がとても良いじゃがいもなんです。特におでんのように長時間じっくり火を通す料理でも形が崩れにくく、ほろっとしながらもなめらかな食感が楽しめます。また、中心まで均一に火が通りやすいので、味もしみにくいと思われがちですが、ゆっくり煮込むことで上品にだしを吸ってくれます。おでん作りで「とにかく失敗したくない!」というときには、まず選んで間違いない頼れる品種ですよ。
ほくほく感を楽しむなら「男爵」
男爵いもは、ほくほくと軽やかな食感とやさしい甘みが特徴で、口に入れた瞬間にふわっとほどけるような“昔ながらのじゃがいもらしさ”があります。煮崩れしやすいデリケートな品種ではありますが、そのぶん上手に扱うと、おでん全体にまろやかさと温かみが加わって、ほっとする味わいに仕上がります。使うときは、あらかじめ軽く下茹でして表面を固めておき、弱火でゆっくり火を通すことがポイント。男爵らしいほくほく食感をしっかり残しつつ、だしの風味もほんのり染み込んでくれるので、家庭の好みや気分に合わせてメークインと使い分けるのもおすすめですよ。
7. 余ったおでんじゃがいものアレンジレシピ
ポテトサラダにリメイクしてまろやかに
おでんの味がしっかり染みたじゃがいもは、そのままつぶすだけで下味がついているので、ポテトサラダにするのに本当にぴったりなんです。マヨネーズを少し多めに加えると全体がまろやかになり、出汁の風味と合わさって深みのある味わいに仕上がります。お好みで胡椒をひとふりしたり、ゆで卵や玉ねぎを少量混ぜると、より食べ応えが出て満足感のある一皿に。簡単なのに“手間をかけた風”に見えるので、翌日の朝ごはんやお弁当のおかずにも大活躍しますよ。
コロッケにすると風味アップ
崩れたじゃがいもを丁寧につぶして衣をつけ、カラッと油で揚げれば、外はサクッ、中はほくほくの出汁の香る和風コロッケに早変わりします。おでんの出汁がしっかり染みたじゃがいもだからこそ、何も足さなくても奥行きのある味わいに仕上がるのが嬉しいポイント。さらに、おでんの具材(ちくわや卵など)を細かく刻んで混ぜ合わせれば、うま味がぎゅっと詰まった贅沢なコロッケになりますよ。お弁当のおかずにも、夕食のもう一品にもぴったりのアレンジです。
8. まとめ
おでんのじゃがいもを美味しく仕上げるポイントは、
- 下ごしらえで煮崩れを防ぐこと
- 弱火でじっくり火を通すこと
- 冷ます時間をしっかり取り、味を中まで染み込ませること
この3つを丁寧に意識してあげるだけで、仕上がりが驚くほど変わります。ほくほくした食感はそのままに、じゃがいもの中までじんわり味が行き渡ったおでんは、食卓に並ぶだけで気持ちがふっとゆるむような安心感がありますよね。寒い日の夜には、湯気の立つおでんを囲みながら、じんわり心まで温まる時間を過ごしてみてください。ほっくりじゃがいも入りのおでんで心も体もあたたまりましょうね☺️

